市役所の現実

地方の市役所は勝ち組?【地方の現実】

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市役所って地方暮らしの方にとってはすごく気になる就職先ですよね!



なんたって地方や田舎暮らしは人口が多い地域に比べて

「圧倒的に求人数が少ない」

これが現実ですよね・・・

私も関東から田舎の地元にUターン転職する時は大変でしたよ・・・

求人数も少ないし、職種も限られてすぎていて、ほとんどは工場勤務や土方作業員の募集ばかり。

福利厚生や休日日数も少し待遇が悪い気もするし

「そもそもこの求人本当か?」

まずこっから疑いの目で見ていたため

「働きたいと思う場所」

これが中々見つからなかったんですよね。

自分の理想の職場とマッチしていればもちろん工場や土方作業員も魅力的でしょう。

しかし、「事務職」もやりたいって方々は多いはず。

その中でも地方の市役所は



「田舎の市役所はすごく恵まれている!」

「地方の市役所勤務は勝ち組!!」




良くこんな情報を耳にする方も多いと思います。

でもこういったことを言っているのは実際に市役所に勤めている人の発言でもないことも多く、真相が気になる方もいますよね。

そこで

関東圏の大企業と、地元の田舎企業2社を経験し

現市役所職員の私が

「地方の市役所は勝ち組なのか?」

この疑問の結論を提供したいと思います。

この記事を読むことで

  • 地方の市役所が勝ち組なのか分かる
  • 具体的にどの部分が恵まれているのか分かる
  • 自分が市役所に勤務するべきかの参考になる

地方の市役所は圧倒的に恵まれている

結論から言いますと地方の市役所は恵まれている部分がかなり多いので

「地方の市役所は勝ち組である」



これが客観的に見た時の事実だと思います。

私が地方の市役所が、民間企業に比べて恵まれていると感じている点は以下の通り

ポイント

  • 福利厚生が周囲と比べて充実している
  • 休日も比較的多い
  • 給料も周囲と比べると高め
  • 転勤が圧倒的に少ない

ではそれぞれ詳しく解説していきます。

福利厚生が周囲と比べて充実している

冒頭でも記述した通り私は数年前まで関東圏の大企業で勤務していました。

一応大企業ということだけあって福利厚生の手厚さはトップクラスでしたね。

各種保険制度や手当、休暇制度など一般的に言われているものはフル完備でした。



そしてそっから、地元の田舎へUターンを決意しそこでの就職活動を開始。

最初に見た時は驚きましたね。


なんと言っても求人の少なさなんですが、今まで当たり前だった福利厚生が全然なかったんですよね。

労働組合だって、ない会社がほとんどだし、退職金なんてもちろんありません。


しかし

市役所においては関東圏の大企業と比べても福利厚生においては一歩も劣っていません。

保険関係は手厚すぎる程に用意されていますし、退職金だってありますし各種手当ももちろん完備です。

公務員が組織している組合の保険は民間企業よりも保険料が安いです。

自動車保険なんかも人によってはかなり安くなったりしますね。

一見当たり前の様に感じるかもしれませんが、地方の様な大手企業が少ない地域であればこれらの福利厚生が完備されているということは、恵まれていると言わざるを得えません。

ポイント

  • 大企業の福利厚生はトップクラス
  • 市役所も同等の福利厚生
  • 保険料も安く、退職金だって当たり目の様に支給

休日も比較的多い

休日の多さに関しては私が地元に戻ってきてからの就職活動中に一番絶望したポイントでもあります。

とにかく

「休日が少なすぎる」

どの求人の休日日数を見ても、年間100日を切る求人がほとんど。

中には年間休日50日とか平気で掲載している企業もありました。

「おい、労働基準法違反なんじゃねえのか?!」



一部ではありましたが年間休日120日とかの求人もありましたよ。

でもそもそも

「これ、本当なのか?」



注意!

  • 地方は求人表と実態が違うことが書いてあることもたくさんある

完全週休二日制って記載があったのでここが良いなと思った会社があったんですよね。

ちょっと嘘くさいなと思い土日にその会社の前を通ってみたら

普通に電気もついてるし、入り口の門もあいてるんですよね。

まずこの時点で怪しいんで、たまたま知り合いにその会社と関わりがある人がいたので直接聞いてみました。



「ああ、それ嘘だよ」



真顔でこんなこと言われましたからね。

もう求人票なんてあてになったもんじゃないです!

地方の求人って本当にこういうことが多いですね。

それに比べて市役所は本当の意味で完全週休二日制です。

これが本当に恵まれてます。

完全週休二日制と言っても、確かに休日出勤をしなければいけない時もあります。

私も何度か休日出勤してますしね。

ただ、市役所は本来土曜日や日曜日が休みに設定されているので、休日出勤手当が支給されます。

対して、地方の民間企業はどうでしょうか?

私が勤務していた会社を例に話しますと

月に二回、土日休みがあり

後の二回は日曜日のみの休みでした。

そしてこの日曜日のみ休みの週に土曜日出勤してももちろん休日出勤手当は支給されません。

単純に、元々出勤日に設定されていたからです。

つまり2回はただで土曜日に出勤していることになります。

対して市役所は月に2回土曜日出勤すれば2回も休日出勤手当が支給される。




同じ土曜日出勤でも

  • 週休二日制の民間企業:0円
  • 完全週休二日制の市役所:13500×2日=27000円


※13500円は新人職員の給与であれば大体このぐらいという数値

一か月ですら単純計算でこれだけの給料差が発生します。

もちろん勤務年数が上がり基本給が上がればその差はもっともっと大きくなっていきます。

意外と見落とされがちですが、完全週休二日制はこの様に大きなメリットがあるんですね。

地方においては、市役所勤務が給料が高くなる要因の1つでもあります。



そしてもちろん市役所は元々土曜日が休みに設定されているので、多くの人は土日の二日休むことが出来ます。

私も民間企業時代に比べると明らかに休日日数は増えました。

ポイント

  • 地方の企業は休日がとにかく少ない
  • 求人票に記載されていることが事実か怪しい
  • 民間企業は週休二日制
  • 市役所は完全週休二日制
  • 同じ土曜日出勤でも手当が出る

給料も周囲と比べると高め


まず多くの小さい自治体では、民間企業が市役所の給料を上回ることは難しいです。



市役所の給料決定の仕組みから簡単に説明していきますね。



市役所の給料は基本的に国家公務員の給料に戻づいて決定されます。

そしてその国家公務員の給料は、民間企業の給料水準を参考にして決定されます。

参考にする民間企業の範囲については、50人以上従業員が在籍する民間企業の額に準拠する決まりです。

すると大体下記の画像の様になるようですね。


内閣官房 国家公務員の給与 令和2年度パンフより




ここで少し考えていただきたいのが、参考にする企業が50人以上の民間企業だってところです。

基本的には従業員の人数が多ければ多いほどそれに伴って企業としての規模も大きなり、給与水準も上がる傾向があります。

これは皆さんもなんとなくイメージしやすいかと思います。



ここで問題になるのが人口規模の少ない地方に50人以上の規模の会社がそこまであるかのか?

ということです。

割合でいけば50人にも満たない企業が大半を占めているでしょう。

この様な企業がないから若者が都市に流出して人口が減っているわけですからね。

周りにその様な企業がないのに、市役所はある程度大きな規模の企業給料を元に決定されている。

つまり、必然的に地方の民間企業より市役所の給料が高くなって当然であると言えます。


そして何と言っても市役所は当たり前の様にボーナスが出ます。

※正確に言うと手当なのですが割愛します。


都会にいけばいくほどボーナスの額で勤務先を決定します。

ボーナスがあることが前提なんですよね。

しかし、地方は違いますよ。

ボーナスの額ではなくて

「ある」か「ない」かで決定しなくてはいけません。

それにもしあったとしても正直額としてはかなり少ないのが現実です・・・

私もこのおかげで地方の就職活動には苦労しましたから・・・

このまま就職先が決まらず

「この先人生どうなるんだろう・・・」って不安と毎日向き合ってましたからね。

でも市役所であれば地方であろうともこんことにはならないのでやはり恵まれていると言えるでしょう。

ポイント

  • 市役所の給与は国家公務員の給与に基づく
  • 国家公務員の給与は50人以上の規模民間企業に基づく
  • 地方にはその規模の企業は少ない
  • 必然的に市役所の給料は比較的高くなる
  • ボーナスが必ずある

転勤が圧倒的に少ない

地方にも確かに給与水準が高い企業は多少あります。

しかし、そういった企業は全国に拠点を展開している企業がほとんどなんですよね。

そうすると避けられないのが

「転勤」

転勤って中々大変なんですよね。

新しい住まいを見つけ引っ越し業者の手配もしないといけないし、各種変更の手続きなどもあります

荷造りだって結構時間がかかります。




私は二度とやりたくないと思いました笑


それにせっかく慣れた地域の生活を捨てて、また新しい環境に慣れなければいけません。

大人になってからまた新しい環境での生活って中々労力を使うんですよね。

市役所ではこういった転勤を伴う異動がある人は極一部ですね。

ですので、今後の人生設計のしやすさはトップクラスです。

転勤がないってだけでマイホーム購入に踏み切っている方もたくさんいますからね。

ポイント

  • 地方にも給与が高い企業はある
  • しかし転勤があることが多い
  • 市役所であれば転勤がほぼない
  • 人生設計のしやすさはトップクラス

市役所は恵まれてる部分も多いが辛い部分もある

ここまで地方の市役所が民間企業に比べて恵まれている部分もあると話してきましたが、辛い部分があるのもまた事実です。

人間はついつい良いとこばかりに目がいってしまって悪いところは見逃してしまうことがあります。

その結果、自分の理想と現実のギャップに苦しみ後悔してしまう。

私もそういったことは未だにあります。

ですので、この記事を見て下さってる皆さんにはそういった失敗は出来る限りしてほしくないんです。

市役所は客観的に見れば確かに恵まれている部分が多く、地方においては

「勝ち組」なのかもしれません。

しかし、それは客観的に見ての話しにすぎないので結果的にあなたがどう思うかまでは分からないんです。

給料が良くても時には辛くなって休職してしまう方や、市役所の組織体系が自分に合わず日々悩んでいる方も良一定数います。

ですから、必ず良い部分ばかり見て判断せずに、悪い部分も認識した上で総合的に判断することをオススメします。

市役所の実態や向いている人の傾向について以前私が書いた記事があるので是非こちらも読んでみて下さい。

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まとめ:総合的に恵まれているが、注意点も

地方の市役所は民間企業に比べて恵まれていることも多く

「勝ち組」

と言えるだけの要素は持っていると私は思います。

具体的に恵まれている要素は以下の通り

ポイント

  • 福利厚生が周囲と比べて充実している
  • 休日も比較的多い
  • 給料も周囲と比べると高め
  • 転勤が圧倒的に少ない

民間企業も経験している現市役所職員の私が客観的に見ても恵まれていると断言できる部分です。



しかし、同時にこれらは良い部分の1つでしかないので

悪い部分も受け止めてから市役所で勤務したいか決定することが大事です。

ポイント

  • 市役所が恵まれているのは事実だが、良い部分ばかり見ずに悪い部分も必ず見てから総合的に判断することが大切

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  • この記事を書いた人
ラミヤ

ラミヤ

現市役所職員27歳です。
社会に疑問ばかり感じ転職を繰り返す。
某大手自動車工場勤務→ニート→整備士→公務員専門学校→市役所職員。
市役所勤務とブログの兼業で独立を目指しています。

運営の過程はすべて発信。
社会人からブログでの独立目指している方一緒に頑張りましょう。
テニスとイッヌとの戯れが生きがい。

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